粉塵、オイルミスト、熱環境からパソコンを護る防塵ラックまもる君シリーズ

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事例・知識

導入事例04

廃棄物業界のイメージ払拭を目指す
AI廃棄物選別支援システム用のコンピューターを保護

産業廃棄物の中間処理現場などで活用される破砕機を製造・販売しているウエノテックス株式会社様の採用事例です。
近年はデジタル技術を積極的に導入しており、AIを使って廃棄物の識別や選別が行えるシステムを備えた廃棄物処理機を手掛けています。そのAIを動かすコンピューターやUPSを収納するために当社の防塵ラックをご採用いただきました。

今回は技術開発室のK主任にお話をお伺いしました。

(2023年8月8日)

 

企業紹介

AIを搭載した廃棄物処理機についてお聞かせください。

K主任:
AIを国内で開発するのは難しいのですが、弊社は国内(弊社グループ会社)でAIを作っており、さらに廃棄物業界に特化したAIを作っている点が競合メーカーと大きく異なります。
ロボット、センサーとAIを含めて、コスト面では圧倒的に安く、安すぎて逆に心配されるくらいですが、安心してご導入いただけます。さらにお客様のご要望があれば、お客様が扱っている廃棄物のサンプルを弊社に持って来てもらい、実際にデモ機を使ってテスト評価をするかたちをとっています。
また、国内で自社生産していることによる迅速で手厚いメンテナンスも強みのひとつです。

廃棄物の選別は、通常は熟練の方が手で直接選別しており、慣れるまではなかなか正しく選別することができません。
リサイクル事業としては、正しく選別しないと付加価値が下るため、木材なら木材だけの同じ素材毎で溜めていく必要があります。

『エレナ』というAI廃棄物選別支援システムでは、カメラとセンサーを使って廃棄物の種類を認識し、種類ごとに色分けして表示されるので、だれでも簡単に選別することができます。

 

このように、『エレナ』には材質判別用のセンサーとカメラを組み合わせたAIが入っており、それを動かすコンピューターやUPSを収納するため、『まもる君』を採用しています。

 

AIを動かす機器の発熱量は多大

どのような経緯から防塵ラックの導入を検討されましたか?

K主任:
産業廃棄物中間処理の作業現場は粉塵が大量に発生し、夏場は35℃を超えるような、ほぼ屋外と変わらない環境です。
そのような厳しい環境の中で、AIを搭載した装置を正常に動かす必要があります。

AI用のコンピューターは周辺の温度が上がりすぎると、処理速度が下がり、パフォーマンスが悪くなります。
そして、装置を動かす複数のコンピューターやUPSは発熱量も多く、それらをしっかり保護して冷却ができる囲える物「空調ルームのようなもの」を探していました。

 

大量の粉塵対策と高温対策

最終的に『まもる君PRO Wide 天井クーラータイプ』を選定された決め手は何でしたか?

K主任:
最初、普通のPCボックスを試してみたのですが、ホコリは入って来るし、熱も籠ってしまいコンピューターの動作が悪くなったりと、全然ダメでした。
現場は環境が悪く、コンピューターを保護するためには防塵と熱対策が非常に大事だとわかりました。

理想はPC(空調)ルームを作ってそこにコンピューターを置いて欲しいのですが、価格面や建築面で難しいため防塵ラック『まもる君』を使うことにしました。

『エレナ』の場合は、コンピューター3台、UPS2台、照明機器、モニターなどを収納する必要があり、発熱量も多く、設置環境も悪いので、完全密閉ができるクーラータイプを選定しています。

冬はクーラーの電源を切るのですが、新潟の厳しい冬でもラック内は20℃以上になり、夏場はドレン水が1週間でタンクいっぱいになる程です。

 
導入商品

 

劣悪な環境の中でシステムを保護

実際に導入されて、いかがですか?

K主任:
設置環境は劣悪で、『まもる君』のフィルターが1週間くらいで真っ黒になるほどですが、ラック内は綺麗で満足しています。

『まもる君』の機能を最大限生かす意味でも、フィルターの清掃・交換は週に1回くらい行うように、お客様にはお願いしています。

 

 

作業環境の改善に向けて

K主任:
産業廃棄物中間処理の作業現場では、廃棄物を1箇所にまとめて、混在したものを20人くらいかけてみんなで手で選別しています。環境はすごい悪く、温度も常に35℃から40℃くらいになる部屋でエキスパートのおばちゃん達が黙々と作業をしています。

そういう作業環境を変えたいというのが弊社社長の思いであり、廃棄物業のイメージを払拭するために装置のデザインにこだわったり、プロジェクションマッピングの投影や音楽といったゲームチックな楽しい要素も取り入れています。

最先端の廃棄物処理機でAIを動かすために必要なハイスペックコンピューターを厳しい環境の中で保護し、最適な環境で最適な動作を実現するために、今後も『まもる君』を活用したいと考えています。

 


お話いただきありがとうございました。