粉塵、オイルミスト、熱環境からパソコンを護る防塵ラックまもる君シリーズ

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事例・知識

-中級編.2- 防塵ラックの可能性について

防塵ラックが導入される現場は、オフィスなどと比較すると過酷な環境となります。
過酷な環境に待ち受けているものは「粉塵」だけではありません。様々な要因があります。そうした環境下でパソコンを使用する際の基準書がJEITA(電子情報技術産業協会)から「産業用情報処理・制御機器設置環境基準(JEITA IT-1004)」として発行されています。詳しくお知りになりたい方は、JEITAにてお買い求めください。

これらの要因の内、防塵ラックに収納する事でいくつかの事が同時に解決できています。更に、密閉構造のラックだからこそできるといういくつかのソリューションがあります。機種選定ができるようになった今、更に進化していただくために、そのソリューションをお教えしたいと思います。

 

ソリューション1:端末(パソコン)を寒さから護りたい

 ここまでの防塵ラックの説明では、内部の熱をいかに放熱するかという点について話をして来ましたが、お客様の中にはラック内部を温めたい・保温したいというご要望もあります。

具体的には冷凍・冷蔵倉庫の前室(0℃~5℃)とか、寒冷地の物流センターや製造工場になります。冷凍・冷蔵倉庫の前室の場合には、1年を通じて5℃程度の気温となりますので、放熱機器を搭載していない防塵ラックにヒーターを入れて、パソコンにとって快適な10℃以上を保つように設定します。寒冷地の物流センターや製造工場の場合は、朝一番でパソコンの電源が入らないという問題があるため、パソコンの通電を止めた夜間にヒーターでラック内を温めます。これらの事例の場合、夏場もありますので、放熱機器との組み合わせで温度コントロールを行います。

ソリューション2:腐食性ガスの雰囲気の中で端末(パソコン)を使いたい

製造工場の中には腐食性のガスが発生する工程が多々あります。紙・パルプ工場やタイヤ工場、半導体基板めっき装置等々、スチール製品が腐食してしまう為、パソコンは1年で交換するものと言われていました。防塵ラック内は密閉された空間となるため、その中で腐食性ガス除去ユニットを循環させると、ラック内の空気は浄化されパソコンが長期間利用できるように改善されます。除去可能な腐食性ガスの種類は、二酸化硫黄、硫化水素、窒素酸化物、メチルメルカプタン、VOCs、塩素です。 

ソリューション3:ステンレス製の防塵ラックが欲しい

当社の防塵ラック「まもる君」シリーズの一部では、スチールに替えてステンレスを使用した製品が製作できます。ステンレス製の利用シーンは次の通りです。

・生産ラインや設備の洗浄が義務付けられている食品加工工場
・塗装や錆をきらう医薬品製造工場
・塗装や錆をきらい尚且つ空気の流れを乱したくない半導体工場